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2006年10月23日 11:58に投稿されたエントリーのページです。

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甲子園を目指した日々(第2回)

はじめに
ゲストライターの「そら」さんの投稿「甲子園を目指した日々」第2回を掲載いたします。第1回は10月16日に掲載済みで、先に第1回をお読みいただいたほうが内容を理解しやすいです。また、お読みいただく皆様、ぜひともそらさんにご感想コメントをお願いいたします!
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イメージ画像
夏休みなど、長期休暇の時の寮生活は、こんな感じだった。

午前6時: 起床、朝食を取ったり練習の準備をする
午前8時: 練習開始
正午  : 昼食、休憩
午後1時: 練習再開
午後7時: 練習終わり、後片付けや夕食
午後8時: 自主トレ
午後10時: 自主トレ終わり、洗濯など

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学期中は、さすがにここまで出来ないので、こんな感じだ。

午後4時: 練習開始
午後7時: 練習終わり、後片付けや夕食
午後8時: 自主トレ
午後10時: 自主トレ終わり、洗濯など

私は中学を卒業するまで「エースで4番」だった、と前回書いたが、強豪校であるS高で一緒になった連中には、そんな奴がゴロゴロいたのである。新入部員の半分以上はピッチャーだった・・・。

ピッチャーの基本的な練習は「走る」ことである。それに、S高には部員が常に100名くらいいるが、春先の新入学シーズンには、50名くらいが入部するので、「ふるい落とし」の意味もあって、とにかく走らせるのである。冗談抜きに一日中走らされるのだ。上の練習時間のうち、大部分は走ることに費やされる。新入生のうちは、ピッチング練習などほとんどなく、たまにやらせてもらえると「これで少し休める」なんて思ったものだ。

野手の場合は走る量は減るが、とてもラクをしていたとは言いがたい。練習が終わると、ほとんどの野手は顔にあざを作っていたし、中には前歯を折ってしまう者もいた。前歯を折ろうと、練習を中断することはめったになかった。

それと、午後10時から洗濯、となっているが、寮に洗濯機は8台くらいしかなく、3年生から洗濯をはじめるので、1年生が消灯時間前に洗濯が出来ることはめったになく、大抵は午前2時くらいに起きて選択をする羽目になる。これを「気合い洗」と呼んでいた。いかに若くても、これじゃあ睡眠不足にもなる。「夢か現実かわからない」のは、こんなことも理由のひとつなのかもしれない。

嫌なことがもうひとつ。練習が終わって、消灯前に、短時間ミーティングをすることがあるのだが、このとき、態度の悪い2年生が3年生に指名されて、つるし上げを食らうのだ。それを見ているのも嫌だったし、自分がつるし上げられやしないか、とビクビクしていた。

とはいえ、1年生のうちは3年生につるし上げられることはめったにない。ミーティングで吊るし上げを食らうのは主に2年生だった。1年生が恐れていたのは3年生よりもむしろ2年生である。2年生は3年生の目を盗んで、1年生に何かとケチをつけるのだ。2年生と3年生、1年生と2年生というのは、ベンチ入りメンバーが混在することが多く、甲子園出場という意味で利害が一致することが多い。3年生は自らの代をより強化するために2年生を鍛える必要があるし、2年生は、来るべき自分たちの代のために直下の1年生を強化したいと願う。つるし上げにはこういう意味もあった。

しかしまあ、よく練習した、いや走ったものだ。私にとって、練習で「走る」ことの終わりは、何キロ走るとか、何分走るとかじゃなくて、「もういい」って言われるまでを指していた。それが当たり前だった。今思えば理不尽だったものだ。
【次回に続く】
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